レバレッジ

海外FXブローカーの最大の魅力といえば、なんと言ってもレバレッジが高いことだ。

金融商品取引業等に関する内閣府令の改定により、国内FX取引業者では、2011年8月から為替証拠金取引（FX）の最大レバレッジ（証拠金倍率）が25倍に規制されている。

しかし、海外FXブローカーは金融商品取引法の対象外であるため上記の規制を受けず、レバレッジは500倍や1,000倍、それ以上の無制限の場合もある。国内FXブローカーよりダイナミックな取引が可能だ。

本ページでは、各通貨ペア、取引銘柄のレバレッジをランキングし、レバレッジ規制について徹底比較した。

海外FXブローカーのレバレッジ比較一覧

一般向け口座のレバレッジ比較一覧

海外FXブローカーにて取り扱いのある一般的な口座タイプ（スタンダード）でのレバレッジ比較結果は以下のとおりである。

ブローカー 口座名	スタンダード	スタンダード	スタンダード	スタンダード＋	スタンダード	プレミアム	MT4/MT5	X Leverage	スタンダード		MT5/スタンダード	オールインワン	スタンダード	スタンダード	Live	スタンダード
FX通貨ペア	1,000倍	無制限（21億倍）	500倍	1,000倍	400倍	500倍	200倍	500倍	3,000倍	400倍	200倍	1,000倍	無制限（21億倍）	2,000倍	1,000倍	500倍
S&P500	500倍	400倍	500倍	100倍	100倍	200倍	200倍	100倍	33倍	200倍	200倍	100倍	200倍	400倍	100倍	100倍
DOW30	500倍	400倍	500倍	100倍	100倍	200倍	200倍	200倍	33倍	200倍	200倍	100倍	200倍	400倍	100倍	100倍
NASDAQ100	500倍	400倍	500倍	100倍	100倍	200倍	200倍	100倍	33倍	200倍	100倍	100倍	200倍	400倍	100倍	100倍
日経225	500倍	200倍	500倍	100倍	100倍	200倍	200倍	100倍	33倍	200倍	100倍	200倍	200倍	400倍	100倍	100倍
ゴールド	1,000倍	無制限（21億倍）	500倍	1,000倍	100倍	500倍	200倍	500倍	333倍	200倍	200倍	1,000倍	無制限（21億倍）	2,000倍	200倍	500倍
シルバー	400倍	無制限（21億倍）	500倍	1,000倍	100倍	100倍	200倍	500倍	333倍	200倍	200倍	1,000倍	無制限（21億倍）	2,000倍	100倍	500倍
原油	66.666倍	200倍	500倍	100倍	20倍	50倍	100倍	100倍	33倍	100倍	200倍	100倍	200倍	200倍	50倍	100倍
ガス	33.333倍	20倍	500倍	100倍	20倍	取引不可	100倍	10倍	33倍	66.666倍	50倍	取引不可	200倍	200倍	50倍	100倍
ビットコイン	250倍	400倍	20倍	1,000倍	取引不可	50倍	20倍	10倍	取引不可	20倍	10倍	400倍	取引不可	400倍	10倍	5倍
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FX通貨ペアでは、Exnessの最大レバレッジが21億倍と、2位のFBSの最大3,000倍に大差をつけて堂々の1位となった。またExnessは貴金属でも最大レバレッジ2,000倍で1位を獲得した。

エネルギー商品、株価指数では、TitanFXが最大500倍で1位を獲得した。Exnessはここでも2位を獲得している。

仮想通貨銘柄では、最大1,000倍でFXGTが1位を獲得した。2位のExnessの400倍がやや低く見えるが、仮想通貨を専門に取り扱っているブローカー（バイナンスやBYBIT等）ですら最大レバレッジ100倍程度であることから、最大400倍でも十分高いと言える。

また今回の比較結果をもとに海外FXの最大レバレッジの平均値（中央値）を算出した。上位にランクインしたブローカーのレバレッジが高いことがわかる。

銘柄	最大レバレッジの中央値
FX通貨ペア	500倍
貴金属	333倍
株価指数	100倍
エネルギー	83.3倍
仮想通貨	20倍

中上級者向け口座のレバレッジ比較一覧

中上級者向けの取引手数料制のECN口座、プロスペックの口座のレバレッジの比較結果は下記のとおりである。

ブローカー 口座名	極	プロ	ブレード	ECN	ナノ/テラ	ゼロスプレッド	cTrader	ILC	ゼロスプレッド	ロースプレッド	ECN	STP/ECN	プロ
FX通貨ペア	1,000倍	無制限（21億倍）	500倍	1,000倍	400倍	500倍	200倍	200倍	3,000倍	1,000倍	1,000倍	500倍	500倍
S&P500	500倍	400倍	500倍	100倍	100倍	200倍	50倍	100倍	取引不可	取引不可	200倍	25倍	100倍
DOW30	500倍	400倍	500倍	100倍	100倍	200倍	50倍	200倍	取引不可	取引不可	200倍	25倍	100倍
NASDAQ100	500倍	400倍	500倍	100倍	100倍	200倍	50倍	100倍	取引不可	取引不可	200倍	25倍	100倍
日経225	500倍	200倍	500倍	100倍	100倍	200倍	50倍	100倍	取引不可	取引不可	200倍	25倍	100倍
ゴールド	1,000倍	無制限（21億倍）	500倍	1,000倍	100倍	500倍	200倍	200倍	333倍	1,000倍	1,000倍	1倍	500倍
シルバー	400倍	無制限（21億倍）	500倍	1,000倍	100倍	100倍	200倍	200倍	333倍	1,000倍	1,000倍	1倍	500倍
原油	66.666倍	200倍	500倍	100倍	20倍	50倍	100倍	100倍	取引不可	取引不可	200倍	25倍	100倍
ガス	33.333倍	20倍	500倍	100倍	20倍	取引不可	100倍	10倍	取引不可	取引不可	200倍	25倍	100倍
ビットコイン	250倍	400倍	20倍	1,000倍	取引不可	50倍	20倍	10倍	取引不可	取引不可	取引不可	10倍	5倍
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一般的に、スタンダード口座よりECN口座、プロ口座の方がレバレッジが低く設定されていることが多い。しかし、一般向けで上位にランクインしたExness、TitanFX、FXGTは、口座と上記の中上級者向け口座のレバレッジ比較でもランクインしている。

中上級者向け口座の最大レバレッジの平均値（中央値）を見ると、貴金属はスタンダード口座の約半分になっている。その他の銘柄では、最大レバレッジはスタンダード口座とあまり変わらない。

銘柄	最大レバレッジの中央値
FX通貨ペア	500倍
貴金属	200倍
株価指数	100倍
エネルギー	100倍
仮想通貨	10倍

海外FXのレバレッジランキング

各社のレバレッジ制限の比較一覧

ブローカーは、一定条件に達した場合最大レバレッジを制限するが、その方法・数値はさまざまだ。”残高”によって制限するのが一般的である。FXPEDIAでは、残高によるレバレッジ制限を以下の3つに分けた。

口座残高（証拠金残高）と有効証拠金残高の違いは下記のとおりだ。

	口座にある現金	含み損益＋クレジット※
口座残高 （証拠金残高）
有効証拠金残高

• クレジットを含む。なおAXIORY・HotForexでは、クレジットを有効証拠金残高に含まない。

残高によるレバレッジ制限ではなく、保有ポジション量によってレバレッジを制限するブローカー、レバレッジ制限の条件を明確にしていないブローカー、どのような状況でもレバレッジ制限を行わないブローカーなど、ブローカーの個性が光る。

口座残高（証拠金残高）によるレバレッジ制限

残高 （USD）	マイクロ ビギナー	スタンダード	オールインワン ノースプレッド	全口座
～1,000	400倍	200倍	1,000倍	500倍
～5,000	400倍	200倍	1,000倍	500倍
～10,000	400倍	200倍	1,000倍	500倍
～20,000	400倍	200倍	500倍	500倍
～30,000	400倍	200倍	500倍	500倍
～40,000	400倍	200倍	500倍	500倍
～50,000	400倍	200倍	500倍	400倍
～100,000	100倍	100倍	500倍	口座状況による

有効証拠金残高によるレバレッジ制限

残高 （USD）	スタンダード マイクロ	ゼロ	スタンダード ナノ/テラ	全口座	マイクロ	プレミアム ゼロスプレッド	マイクロ/ゼロ スタンダード	セント	ECN	仮想通貨		スタンダードFX	Live	ECN	全口座
～1,000	1,000倍	500倍	400倍	2,000倍	1,000倍	500倍	2,000倍	1,000倍	500倍	5倍	400倍	1,000倍	500倍	200倍	500倍
～5,000	1,000倍	500倍	400倍	1,000倍	1,000倍	500倍	1,000倍	1,000倍	500倍	5倍	400倍	1,000倍	500倍	200倍	500倍
～10,000	1,000倍	500倍	400倍	1,000倍	1,000倍	500倍	500倍	500倍	500倍	5倍	400倍	1,000倍	500倍	200倍	500倍
～20,000	1,000倍	500倍	300倍	1,000倍	1,000倍	500倍	500倍	500倍	500倍	5倍	400倍	500倍	500倍	200倍	500倍
～30,000	200倍	200倍	200倍	500倍	1,000倍	500倍	500倍	500倍	500倍	5倍	400倍	200倍	500倍	200倍	500倍
～40,000	200倍	200倍	100倍	500倍	1,000倍	500倍	200倍	200倍	200倍	5倍	375倍	200倍	500倍	200倍	500倍
～50,000	200倍	200倍	100倍	500倍	1,000倍	500倍	200倍	200倍	200倍	5倍	300倍	100倍	200倍	100倍	500倍
～100,000	100倍	100倍	100倍	500倍	1,000倍	500倍	200倍	200倍	200倍	5倍	150倍	100倍	100倍	100倍	500倍

• XMTrading、Exclusive Marketsは口座単位ではなく、1アカウントの有効証拠金残高(アカウントが所持する全口座の有効証拠金残高の合計)により制限される。

保有取引量によるレバレッジ制限

保有ロット数 （Lot）	FxPro	LANDFX
～20	200倍	500倍
～99	200倍	200倍
～200	200倍	100倍 （口座残高が10万USD以上：50倍）
～300	100倍	–
～500	50倍	–
501～	33倍	–

• FxProはFX通貨ペアの最大レバレッジを記載している。
• LANDFXでは、Live口座のみ保有ロット数によりレバレッジ制限が設けられている。

保有取引量 （USD）	FXGT	IFC Markets
～30,000	1,000倍	–
～1,000,000	500倍	–
～2,000,000	200倍	–
～3,000,000	100倍	–
～5,000,000	50倍	–
5,000,001～	20倍	–
2,000万～	–	20倍

• FXGTはスタンダードFX口座以外では保有ポジション量により最大レバレッジが制限されている。スタンダード口座のメジャー通貨ペアの最大レバレッジを記載している。

レバレッジ制限の条件を明確にしていないブローカー

ブローカー	条件
HotForex	証拠金残高が300,000USDに到達した場合、またはその金額を超え50ロット以上のポジションを保有している場合、最大レバレッジ75倍の制限対象となる。ただし、実際に制限されるかどうかはケースバイケースとしている。
IronFX	2000万円、3000万円を超えると確認が入るが、リスクのある取引をしていない限りレバレッジ制限されない。
MYFX Markets	口座残高10万USD未満の場合は口座残高により明確にレバレッジを制限している。ただし、口座残高10万USD以上の場合は各口座の状況により制限が異なる。

口座の状況によるレバレッジ制限を受けないブローカー

ブローカー	条件
Tradeview	残高が10億円程になると、最大レバレッジ100倍に変更するようトレーダーに依頼が来るケースあり。 ただしあくまで依頼であり、トレーダーの許可なしにレバレッジ制限が適用されることはない。
TitanFX	一切なし

TitanFXはTradeviewのようなレバレッジ変更依頼も行わないため、残高やポジション状況により最大レバレッジが変化することはない。よって、資金管理が複雑になるリスクを軽減される。また、レバレッジ制限を逃れるために複数の口座を開設をする必要もない。

レバレッジとは

leverage（レバレッジ）とは、和訳すると「てこの力」という意味である。てこの原理とは、小さな力で大きな力を生み出せる原理のことである。レバレッジを効かせることにより、トレーダーが持っている本来の証拠金以上の資金を運用できる。つまり、レバレッジによって、トレーダーは低資金で高額の取引ができるのである。

国内FXブローカーに対しては金融庁により下記を目的としてレバレッジ規制が設けられた。なお、取引の額の4％以上の証拠金を預託させなければならないとしており、レバレッジで計算すると25倍に制限されている。

1. 顧客保護
   ロスカット・ルールが十分に機能せず、顧客が不測の損害を被るおそれ
2. 金融商品取引業者又は登録金融機関のリスク管理
   顧客の損失が証拠金を上回ることにより、業者等の財務の健全性に影響が出るおそれ
3. 過当投機防止

引用元：個人顧客を相手方とするFX取引に係る証拠金規制

しかし、海外FXブローカーは金融庁の監督下にないため、上記のレバレッジ規制が適用されない。このため、多くの海外FXブローカーで200倍以上のハイレバレッジで取引が可能となっている。

レバレッジの計算方法と使用例

レバレッジは以下の計算式で算出することができる。

レバレッジ＝（現在レート×取引数量）÷必要証拠金

必要証拠金とは、ポジションを保有する際に必要な資金を指す。単に証拠金という場合は取引口座に入金している現金、つまり口座残高を指す。また、国内FXブローカーでは保証金と呼ぶ。

よくある質問（FAQ）

レバレッジが一番高いブローカーはどこか

• FX：Exness
• 株価指数：TitanFX
• 貴金属：Exness
• エネルギー：TitanFX
• ビットコイン：FXGT

レバレッジは何倍がおすすめか

重要なのは口座レバレッジの倍数ではなく、実効レバレッジがどのくらいかかっているかだ。逆に言えば、実効レバレッジをコントロールできていれば、口座レバレッジがどんなに高くても気にする必要はない。

最大限ハイレバレッジを使用して取引したいのであれば、以下の2点を守っていただきたい。

1. ゼロカットシステムが実装されている口座で取引すること。
2. 取引口座に入金する金額は、最悪の場合、全額失っても生活に支障がない範囲にとどめること。

実効レバレッジと口座レバレッジの違いは何か

• 実効レバレッジ：純資産額（証拠金残高）に対して現在のポジションが何倍に達しているのかを示した数値を指す。
• 口座レバレッジ：口座ごとに定められた最大レバレッジを指す。